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隻眼の召喚士の話 モブ視点 曰く、帝国には見えない「線」がある。 属州民とガレアン人。軍人と一般人。ほか、さまざまな「線」が区分けとして存在するというのは、同盟軍であればよく知っていることだ。だが、それら意外にも、ある…
隻眼の召喚士の話 モブ視点 曰く、帝国には見えない「線」がある。 属州民とガレアン人。軍人と一般人。ほか、さまざまな「線」が区分けとして存在するというのは、同盟軍であればよく知っていることだ。だが、それら意外にも、ある…
少甲佐とちょっとした事故のはなし 続くかもしれない 扉をこじ開けて灯りを持ち上げ、まず目に入ったのは投げ出された両足だった。辿るように灯りをかかげると、やがて棚の間、散らばった本の間に力なく倒れている全身が目に入る。「…
お気に入りを拾った少甲佐どの次の日逃げられる ここんところ機嫌がいいですね、と言われたのはこれで三回目。ちょっと楽しみが増えてね、と返すのも三回目。それじゃあ先に失礼するよと優秀な同僚に挨拶をして扉を閉めて溜め息を吐く…
トラウマスイッチ序盤 まだちょっと元気 んごろろろろ、という遠雷のような低音で目が覚めた。「……あー、……あ?」 目を開けた途端に入ってきたのは、もふもふの三色の塊とその真ん中に爛々と輝く一対の瞳だ。その瞳の持ち主はこ…
少甲佐どのと自機ウルダハから逃げてきたばかりの頃 ゆっくりとゆすられる感覚に、微睡みに浸かっていた意識が浮上する。 とろとろと瞼を引き上げると、目に入ってきたのは白い壁と海を切り取ったかのような大きな窓、そしてそれらを…
小甲佐+自機船を一人で沈めてきたけど沈みそうになってる自機とほくほくの上司 まだ冒険者なんて頭の片隅にもなかった頃、海は遙か遠かった。 勿論出入りの業者から話は聞くし、街角の詩人の歌や本で現される誌で触れることは多々あ…
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ほっぺにある刺青のはなし 昔のモブとの因縁について いてっ、という自分の声で目が覚めた。「……??」 一瞬何が何だか解らなかったが、しばらくしてピリッと走った右頬の痛みに合点がいった。ついでにいてっ、とまた声が出てしま…
いつものモブとうちの 漆黒突入前ぐらい 「今日はいいわ」 彼の口からまさかそんな一言が飛び出してくるとは思わなかったので、恐る恐る額に手をかざそうとしたら「熱はないって」と笑われた。「嘘をつけ」「本当にないから。そんなに…
🚬のウルダハのモブとうちのと蒼天街 ウルダハの夜は冷える。 冷え切った砂漠の空気の中を黙々と歩くことは嫌いではない。むしろ好きな部類に入るが、今日ばかりは気分が沈みがちだ。ポケットに入れた金属の塊が、ど…